2012年10月20日

麻生氏について思うこと


「維新もやるやる詐欺」=麻生元首相 - 時事通信



 自民党の麻生太郎元首相は16日、都内で開かれた同党参院議員のパーティーで、「おれおれ詐欺に引っ掛かる人は、大概2回引っ掛かる。前回(の衆院選で)民主党の『やるやる詐欺』に引っ掛かった人がいると思うが、今回大阪から似たような手口が出てきている。2回引っ掛かったらあほうだ」と述べ、橋下徹大阪市長率いる日本維新の会をやゆした。 (2012/10/16-20:07)

http://www.jiji.com/jc/zc?k=201210/2012101600868

とのことです。さて、政権交代前に猛烈な批判を浴びていた麻生氏ですが、そんなに悪しき人物だったのか?







エコカー補助金、エコポイント、定額給付金、高速1000円…etc、麻生氏の経済対策による経済効果は大きい。
エコカー補助金やエコポイントにより、国民は普通の品より少し高めのエコカーや省電力etcのエコな家電製品を買った。
定額給付金により、国民は欲しい物を買ったり、物を修理した。一回使いきりだから良かっただろう。ボーナスのようなもので、子供にお小遣いとして与えたり、欲しい物を買えたりできる。しかも、国債で払われるから、財源を必要としない。「定期収入」である子ども手当は貯蓄に回されるだけではないのか、と思う。そもそも、経済的な効果は子供のいる家庭しか受けない。
高速1000円により、国民は旅行に出かけ、お土産を買ったり、地方独特の食事を食べたりした。
国民が消費に動き、その影響は経済に及んだ。リーマン・ショックにより、重く動きにくくなった国民の心や足を、国家予算で動かしやすくした。

リーマン・ショック後の、IMF(国際通貨基金)への1000億ドルの融資も、大きな功績だ。ウクライナ、パキスタン、ベラルーシ、アイルランドが経済的に困窮していた時、日本政府は外貨準備金の1000億ドルをIMFに融資し、当時のドミニク・ストロス=カーン専務理事から、「日本による融資は、これまでの人類史上で最大規模のものだ」と絶賛し、謝意を表明している。重要なのは、使われたのが国家予算ではなく、外貨準備金であるということだ。外貨準備金ならば、日本政府の財政にも影響を与えない。もう一つ重要なのが、融資の対象国からG7諸国が当初から省かれていたことだ。経済大国であるG7諸国には自国で経済危機を解決してもらい、経済規模の小さな国については日本の融資で救済する、ということだ。つまり、G7諸国だけが利益を享受するという構図を、当初から防いだ上での融資だったのだ。
結果として、世界各国が救われ、日本に対する信用を高めた。
しかし、マスコミ各社はこの功績を一切報道しなかった。報じたのは、中川昭一元財務金融担当大臣のラクイラ・サミット後の酩酊記者会見。功績を一切報道せずに、ミスだけを大きく報道する。これがジャーナリズム精神か。客観報道の原則を守らねばならないとされる報道が、この有様。まさしく「偏向報道」であろう。

また、麻生政権に対しても、「カップラーメンの価格が…」「ホッケの煮付けが…」「漢字を誤読した…」と、総理大臣として必要なのか疑問に思う内容について批判をした。確かに、予備知識としてカップラーメンの価格や魚の煮付けは必要だし、出来れば漢字を誤読もして欲しくはない。
しかし、総理大臣に求められるのは政治の手腕や発想力、日本に対する愛国心や忠誠心であろう。少なくとも、麻生氏は手腕・発想力・愛国心・忠誠心の全てにおいて、問題はなかったであろうと思う。しかし、その次代の総理大臣である鳩山由紀夫は「日本列島は日本人だけのものではない」と発言している。果たして鳩山由紀夫に日本に対する愛国心や忠誠心があると言えるのであろうか。
私は鳩山由紀夫に日本に対するそれらの心は無いと考える。もし仮にあったとしても、麻生氏よりもずっとレベルの低いものであろう。

「カップラーメンの価格が…」「渋谷区の豪邸に住んでいて…」と、「庶民感覚が無い」と批判されたこともあった。少なくとも私は総理大臣に庶民感覚は求めない。というか、総理大臣が毎日カップラーメンや魚の煮付けだけを食べていて、安いボロアパートに住んでいたら、それはそれで問題であろう。
我が国の代表たる総理大臣がそのような生活をしていたら、当然、我が国の品位は下がる。しかし、総理大臣が良い食事を食べ、良い家に住むということは、総理大臣の健康維持の観点からも良いし、我が国の品位を高めることにも繋がる。それも一種の「国益」であろう。
天皇陛下が良い御車や専用の御召列車に乗られ、首都東京の中心に位置する皇居にお住いになるのも、我が国の品位という観点があるから、だ。少なくとも私は、天皇陛下には安い軽自動車や山手線に日常的に乗って欲しくはないし、安いボロアパートにお住いになられるのも、ハッキリ言って落ち着かない。

話がずれたが、功績のある麻生氏を批判し、愛国心・忠誠心etcに欠ける鳩山由紀夫を絶賛したマスコミ各社に対し、私は憤りを隠せない。また、それに踊らされた国民に疑問を感じるのは事実だし、当時踊らされた自分にも腹立ちを感じる。重要なのは、「騙されない」ことだろう。例えそれが、家族や友人であっても、マスコミ各社であっても。
信じるな、というわけではない。しかし、鵜呑みにし過ぎるばかりでは、絶対に騙される。

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