2012年10月15日

オスプレイについて



嘔吐下痢症になりました、RyanCooperです。医師の話だとノロウイルスの可能性もあるとかないとかです。


さて、巷でちょっとした騒ぎになっている、アメリカ海兵隊が普天間基地に配備しようとしている、MV-22オスプレイですが、このオスプレイについて書き記したいと思います。


出典:Wikipedia



まず、オスプレイの必要性を簡単に言うなら、

  1. 沖縄での米軍のヘリの事故率を下げる
  2. 沖縄での米軍のヘリによる騒音問題を解決する
  3. 尖閣諸島などの南西諸島での有事の際の、アメリカ海兵隊の即応性を高める

ことが挙げられます。

まず、1の「沖縄での米軍のヘリの事故率を下げる」ですが、現行のCH-46Dシーナイトの事故率は1.11です。同じく現行のCH-53Dは4.51、CH-53Eは2.35となっています。現在はこの数字ですが、今後機体の老朽化により、CH-46とCH-53の事故率は悪化の一途を辿って行くと推測されています。

沖縄国際大学に墜落したのもCH-53Dですが、これは整備ミスによる事故です。しかし、今後は老朽化によるエンジントラブルや空中分解が起きる可能性が高くなると思われます。

オスプレイの事故率は1.93で、現在こそCH-46Dシーナイトより高いですが、導入当初10万飛行時間におけるクラスA事故の件数では、オスプレイの方が優秀な数字(事故率が低い)をたたき出しています。

出典:MV-22オスプレイ 事故率について - 防衛省 (2012年9月19日)

次に、2の「沖縄での米軍のヘリによる騒音問題を解決する」ですが、CH-46Dの6倍静かである、とされています。エンジン出力はCH-46の4.4倍ですが、騒音は1/6です。

出典:Miramar welcomes whisper-quiet Osprey : Sign-On San Diego(ミラマーは
ささやくように静かなオスプレイを歓迎します)

そもそも、ヘリコプターの騒音の多くは、エンジンからではなくローターブレードから発生しているので、エンジン出力の比較をしたところで意味を成さないのです。上空をヘリコプターが通過したとき、「バタバタバタ…」という音、あれはエンジンの音ではありません。そもそも、エンジンが銃声のごとく音を発していたら、寧ろそれはそれで怖いです。

参考:MV-22オスプレイはCH-46ヘリコプターよりも6倍静かです - 週刊オブイェクト(2010年02月12日)



さて、沖縄の現地でオスプレイに反対している方々は、どうやら沖縄以外の人が多いようです。
勝手ながらリンクを貼らせて頂きましたが(お許し下さい)、こちらのサイトをご覧ください。

一枚目の画像から、静岡、山口、香川の県名が見えます。高等学校教職員組合や、JR貨物労働組合が参加しているようです。
また、オスプレイ・自衛隊・原発に反対している人物や、革マル派を自称する、オスプレイや普天間基地、そして日米安保に反対する旗も見えます。

労働組合や日教組の系列は、所謂「連合」と呼ばれる労働者団体です。彼らは社民党や共産党と繋がりがあると言われ、中国共産党や北朝鮮との繋がりが指摘されています。

そのことを指摘している旗を持った人たちも、今回の集会に参加(?)しているようです。

労組や日教組以外にも、マスコミ各社も民主党や社民党に近いと言われています。民主党は韓国との関連も指摘されていますから、特定アジアと呼ばれる韓国・北朝鮮・中国の息が、反オスプレイ団体やマスコミにかかっている、ということでしょう。

なぜ、オスプレイに特定アジアが反対するかというと、オスプレイの航続距離を考えれば分かります。下の画像をご覧ください。

出典:n2.sppd.ne.jp
出典:不明

この画像は、オスプレイの行動半径を示した地図です。1枚目では現行機種であるCH-46との比較がされており、2枚目では普天間基地のみならず岩国基地からの発進も想定されています。

普天間基地を起点とした場合、CH-46では沖縄本島と、その周辺程度が行動半径です。しかし、オスプレイならば、尖閣もカバーできますし、台湾や九州に若干差し掛かる程度の航続距離があります。空中給油を行えば、福岡や中国・四国といった国内や、フィリピン、上海、朝鮮半島も行く事ができます。
岩国基地を起点とすれば、北朝鮮や遼東半島に(空中給油を行えば)行く事ができます。

これが、3の「尖閣諸島などの南西諸島での有事の際の、アメリカ海兵隊の即応性を高める」に繋がるのです。尖閣諸島や八重山諸島以外にも、台湾や朝鮮半島にも、揚陸艦などの艦艇に頼らず、素早く展開することができます。

例えば、もし北朝鮮がミサイル攻撃を日本に行った場合、アメリカ海兵隊が岩国基地からオスプレイで北朝鮮に乗り込むことができるのです。

沖縄に配備されれば、アメリカ海兵隊が自国に容易に侵入できる、と考えれば、中国や韓国、北朝鮮が良い顔をしないのは当然でしょう。また、中国が尖閣や台湾に、韓国が対馬に上陸した際に、即座に迎撃されると考えれば、オスプレイは、「邪魔」な存在なのです。

もちろん、アメリカが必ず日本を守る、とは思いません。先日の北朝鮮によるミサイル発射の際も、アメリカ海軍のイージス艦が日本海や東シナ海に展開しましたが、彼らの任務は「アメリカにミサイルやその破片が落下する際に撃墜すること」であり、日本にミサイルやその破片が落下した際に撃墜する任務は与えられていませんでした。
民主党に政権交代をした後に、普天間基地の移設に関して騒いでいたこともあり、アメリカの日本に対する信用は大きく傷つきました。

しかし、日米同盟という観点から見れば、アメリカ軍の駐屯は心強いものです。特に、機動力が武器であるアメリカ海兵隊の駐屯は、尖閣有事の際に自衛隊と共に、大きな力を発揮してくれることでしょう。それは、武力の行使のみならず、抑止力としても、大きな力を発揮するでしょう。いや、既に発揮しているといっても良いでしょう。

自分としては、陸上自衛隊にオスプレイを導入しても良いのではないか、と思います。もし、尖閣諸島が中国に占領されたとします。現行のヘリコプターでは、島の周辺海域までヘリコプターの搭載が可能な艦船で行ってから、ヘリコプターを発艦させなければなりません。
しかし、オスプレイならば、空中給油ナシでも十分な航続距離があり、空中給油アリならば更に遠くまで飛ぶことが出来ますから、艦船を用いなくとも、島嶼奪還作戦が行えるのです。
艦船と共に近づくと、発見される可能性や危険が高くなりますし、その艦船を護衛する艦船がまた必要になります。
しかし、オスプレイならば、オスプレイとその護衛の戦闘機or戦闘ヘリコプターを用いて島嶼奪還が可能です。

艦船が必要でなければ、小規模な作戦や、少数隠密の作戦も可能です。少数隠密の作戦なら、特殊作戦群がありますし、大規模な上陸なら、西部方面普通科連隊があります。

部隊は既に編成されているのですから、この部隊を有効に使えるようにも、自衛隊にもMV-22オスプレイは良いのではないでしょうか。
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